長崎市内を歩けば、店ごとに異なる個性を放つトルコライスに出会える。九州最古の喫茶店とされる「ツル茶ん」では、昔ながらの王道スタイルを継承しつつ、仕上げに名物の長崎風ミルクセーキを味わうのがお約束のルートだ。香ばしいフライの揚がり具合と、代々受け継がれてきた濃厚なソースの相性は圧倒的である。
一方、近年オープンした若手シェフによるモダンビストロでは、フレンチの技法を取り入れた低温調理のカツや、スパイスを効かせたエスニック風ピラフなど、自由な発想の「ネオ・トルコライス」が若い世代を中心に注目を集めている。古き良き伝統と新世代の感性が同居する街の懐の深さが、ここにある。