パリ五輪のフランス戦で見せたあの悔し涙から2年。渡米を経てさらにたくましさを増した河村勇輝は、いまや世界中のディフェンダーにとって悪夢のような存在だ。小柄な体躯を微塵も感じさせない圧巻のチェンジ・オブ・ペースと、ペイントエリアに鋭く切り込む決断力。彼のゲームコントロールは、単なるスピードランナーの域を完全に脱し、試合のテンポそのものを自在に操る領域に達している。
相手チームがダブルチームを仕掛けようものなら、一瞬の隙を突いてオープンな味方へパスを通す。彼がコートに立つだけで、日本のオフェンス効率は跳ね上がる。世界のトッププレイヤーたちと連日コートを交えることで培われた胆力と勝負強さは、チーム全体に揺るぎない自信を注入している。