1990年代のバブル崩壊以降、約30年間の都道府県GDP推移を振り返ると、製造業拠点の海外移転(空洞化)とIT・デジタル産業の台頭が地域間格差を決定付けたことが分かります。
かつて全国に分散していた重厚長大産業の工場が縮小する一方で、金融、コンサルティング、ソフトウェア開発、エンターテインメントといった高付加価値サービス業は東京へ集中し続けました。法人税収の集中がさらなる再開発投資を呼び、若年層の人口流入を加速させるという自己強化ループが形成されたのです。
加えて、少子高齢化の進展スピードの違いが地方の消費市場を縮小させ、社会保障費の負担増が地方財政を圧迫するという悪循環が格差を固定化させました。名目GDPと実質GDPの推移を見ても、大都市圏が価格転嫁と賃上げの好循環に入りつつあるのに対し、過疎化が進む地域では依然として内需不足に苦しむという「二極化の定着」がデータから浮き彫りになっています。