レッズの絶対的司令塔、エリ・デラクルーズの存在感は今年も別格だ。初回の第1打席、鮮烈なセンター前ヒットで出塁するやいなや、次打者の初球ですぐさま二盗を成功させた。相手投手の足元を強烈に揺さぶるその立ち姿だけで、ホワイトソックス内野陣全体に目に見えない圧力がのしかかる。
警戒を極限まで高めた捕手の送球も空しく、隙を突いたデラクルーズは勢いのまま三塁を陥れた。わずか数秒でグラウンドを駆け抜ける異次元のスピードに、アウェイのスタンドからも息を呑む感嘆の声が漏れ出す。まさに現代野球のスピードスターが魅せた独壇場だった。