サイヤング賞の行方を占う上で無視できないのが、両リーグにおける難易度の差だ。指名打者(DH)制がナショナル・リーグにも全面導入されたことで、投手にかかる負担と打線の脅威度は両リーグで均等化した。しかし、所属地区の打者の傾向や球場のパークファクターによって投手のスタッツは大きく変動する。
例えばクアーズ・フィールドのような高地・乾燥地帯をホームとする投手と、投手有利とされる球場を本拠地とする投手では、単純な防御率の比較は意味をなさない。投票権を持つ記者たちは、そうした環境的ハンデキャップも細かく補正しながら一球一球の価値を精査している。