鱗滝の薫陶を受けた弟子の中で、現役の水柱として鬼殺隊の頂点に立った冨岡義勇。この二人の間にある絆もまた、物語の重要な骨格を成している。柱合会議において、禰豆子が人を襲った際には「冨岡義勇と共に腹を切って詫びる」という連名の手紙が明かされた瞬間、読者と視聴者は息をのんだ。
自らの命だけでなく、愛弟子である義勇の命をも背負って命証文を書く。これは単なる師弟関係を超えた、文字通りの「命の共同体」である。己が育てた者の行動に最後まで責任を持つという徹底した態度は、現代の指導者像に対する強力なアンチテーゼとも言えるだろう。