無限城での戦いにおける真骨頂は、上弦の壱・黒死牟との激闘だ。何百年もの間、数多の剣士を殺戮してきた最強の鬼に対し、悲鳴嶼は鬼殺隊の最高戦力として正面から激突する。
27歳という年齢は、身体に現れる「痣」の発現条件において死を意味する。25歳を超えて痣を発現させた者は、その日のうちに命を落とすとされているからだ。しかし、彼は自らの命の限界を知りながらも迷わず覚醒を選んだ。「今夜、無惨を倒さねば未来はない」。己の寿命と引き換えに手に入れた超人的な力量で、黒死牟の圧倒的な剣技に対抗してみせた。
血を流し、骨が砕けようとも一歩も引かないその姿。死を覚悟した男の覚醒は、劇場の大スクリーンで観客の心を激しく揺さぶる。鬼殺隊の「柱」たちがなぜ彼を頼りにし、敬意を払い続けたのか、その理由がすべてのシーンから溢れ出している。