ダンサーとしてのルーツを持ち、ラテンやブラックミュージックの要素を血肉化した勢喜遊のドラミングは、King Gnuの生命線そのものだ。変則的なアプローチや複雑なポリリズムを軽々と乗りこなしつつ、腹に響くヘヴィなロックのグルーヴを叩き出すプレイスタイルは、聴く者の身体を強制的に揺さぶる。
ステージ上でのエッジの効いたファッションやビジュアルインパクトも際立っているが、その根底にあるのはストイックなまでに洗練されたドラムスへの探求心だ。緻密に構築された常田の楽曲に対して、野性的かつハイセンスなビートで生命を吹き込む勢喜のプレイは、バンドのダイナミズムを象徴している。