宇田川町の歴史を語るうえで外せないのが、音楽とストリートカルチャーの存在です。1990年代、輸入盤レコードを求めて世界中からバイヤーや音楽ファンが押し寄せた「渋谷系」ムーブメントの中心地こそが宇田川町でした。当時の熱気は今なお街のDNAとして脈打っており、名門「マンハッタンレコード」をはじめとする専門店には、現在も国内外からアナログ盤を求める音楽フリークが絶え間なく訪れています。
しかし、現在の宇田川町は単なるノスタルジーにとどまりません。老舗のレコードショップと最先端のクリエイティブオフィス、古着屋とラグジュアリーなギャラリーがひとつのブロックに共存する独特のミックス感が保たれています。ただ流行を追うだけでなく、「自分のスタイルを持つ人々」が集う場所だからこそ、世代を超えて人を惹きつけてやまない求心力が生まれています。