極限の可動域を誇るプロアスリートや表現者たちは、決して無謀な力任せで柔らかさを手に入れているわけではありません。サーカス芸の極致であるコントーション柔軟術や、幼少期から研鑽を積む新体操バレエ柔軟法の現場では、極めて緻密な身体制御が徹底されています。
彼女たちの柔軟性の本質は、脱力して伸ばすだけの「受動的柔軟性(パッシブ)」ではなく、広がった脚を自らの筋力で支えてコントロールする「能動的柔軟性(アクティブ)」にあります。脚を高く保つための腸腰筋や大臀筋、骨盤を安定させる深層外旋六筋を強固に鍛え上げることで、関節を守りながら極限の動きを実現しているのです。プロのしなやかさは、過酷な筋力トレーニングと一体になった芸術的産物といえます。