9.11遺体の身元特定はなぜ続くのか?崩壊現場の真相と最新Dna鑑定

9.11遺体の身元特定はなぜ続くのか?崩壊現場の真相と最新Dna鑑定

9.11遺体の身元特定はなぜ続くのか?崩壊現場の真相と最新Dna鑑定についての疑問解決ガイドを徹底解説します。

検視当局の科学者たちは、鑑定不能とされた遺骨片を決して廃棄しませんでした。技術が進歩するたびに保管庫から検体を抽出し、最新の手法で再挑戦を繰り返しています。

2000年代初頭の標準技術であったSTR(ショートタンデムリピート)法では、DNAがある程度の長さで残存している必要があり、重度に損傷した骨片からはシグナルを検出できませんでした。しかし2010年代後半以降、次世代シーケンシング(NGS:Next-Generation Sequencing)や超音波による骨粉砕プロトコル、高感度な単一塩基多型(SNP)解析が法医学に応用されたことで、劇的なブレイクスルーが起きています。

年代区分採用された主要鑑定技術鑑定の限界・技術的課題身元確認の進捗状況初期捜索期
(2001〜2005年)標準的STR法
ミトコンドリアDNA解析熱変性・断片化の激しい骨片からは型が検出できず限界に直面約1,500名の身元を特定後、2005年に一時作業が停滞技術刷新期
(2006〜2017年)ミニSTR法
骨脱灰抽出法の改良微量DNAからの増幅には成功するも、極度の炭化検体には非対応年間数名〜十数名ペースで新規同定が継続先端ゲノム期
(2018〜2026年現在)次世代シーケンシング(NGS)
全ゲノム増幅・SNP解析遺族側の参照DNAサンプルの経年劣化・世代交代による照合難数ミリの微細骨片から新たな特定事例が毎年報告される

従来の鑑定法では骨の内部から数ナノグラムのDNAを必要としていましたが、最新のプロトコルではピコグラム(1兆分の1グラム)単位の断片化DNAからでも配列を再構築できるようになりました。過去に「判定不能」とラベル付けされた検体が、今や決定的な証拠へと姿を変えています。

佐藤 大輔
著者

佐藤 大輔

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。