このテーマを語る上で欠かせないのが、直木賞作家・重松清の代表作である。不器用だが愛に満ちた父親と、まっすぐに育つ息子の絆を描いた感動的なストーリーは、時代を超えて人々の心を揺さぶり続けている。
かつてTBSテレビで放送された日曜劇場『とんび』では、主演の父親役を内野聖陽が熱演し、成長した息子役を佐藤健が演じて日本中を涙に包んだ。さらに映画『とんび』では阿部寛が父親役を務め、愚直なまでに息子を愛し抜く姿を見事に体現。自らを「トンビ」と称しながらも、愛情という最大の滋養を与えて息子という「鷹」を育て上げた物語は、まさに日本映画およびヒューマンドラマの金字塔と言えるだろう。