塩抜きと並んで仕上がりの美しさと食感を決定づけるのが「薄皮(うすかわ)剥き」の作業です。薄皮が残っていると、口当たりが悪くなるだけでなく、調味液が内部まで均一に染み込まず、生臭さの原因にもなります。
薄皮を剥く最適なタイミングは、「第2段階(1回目の水替え後、約8時間経過した時点)」です。塩蔵直後は硬く張り付いていた薄皮が、適度に水分を吸って浮き上がってくるため、卵を傷つけずに最もスムーズに剥がすことができます。
指の腹を使って端から優しくこするように撫でると、ペリペリと薄皮がまとまって剥がれます。数の子の細かな溝や窪みに残った皮は、清潔なガーゼやキッチンペーパーで撫でるように拭き取るか、水の中で柔らかい毛先の料理用ハケを使うと、粒を一切潰すことなく完璧に除去できます。水道の強い水流を直接当てると魚卵が割れる原因となるため、水を張ったボウルの中で作業を行うのが現場の鉄則です。