正しい方向に回しているにもかかわらず、ネジがピクリとも動かない現象には物理的な原因が存在します。大手工具メーカーの調査データによると、家庭内における「ネジトラブル」の要因は主に次の3つに集約されます。
第一に「赤サビや異種金属接触による固着(電食)」です。湿気の多い浴室や屋外の金具、長年放置された家具のネジは、酸化被膜やサビがネジ山同士を強固に接着させてしまいます。
第二に「ネジロック剤(嫌気性接着剤)の塗布」です。精密機器やバイク、ドアクローザーなどの重要保安部品には、振動による脱落を防ぐために出荷段階で強力な接着剤が塗布されています。これを通常の腕力だけで外すのは構造上不可能です。
第三に、最も頻発するのが「ドライバーのサイズ不適合によるトルクロス」です。プラスネジの頭部規格(番手)とドライバーの先端サイズが一致していないと、加えたトルクが空回りし、ネジ頭を削り取ってしまいます。