逮捕された青木政憲被告は、地元有力者の長男であり、自らジェラート店を営むなど一見すると平穏な生活を送っているように見えていた。しかし、その内面では長年にわたり歪んだ自己愛と他者への強い不信感が蓄積されていた。事件後に行われた精神鑑定では、犯行時の刑事責任能力の有無が最大の争点となった。
長野県警察の捜査本部に加え、警察庁がまとめた内部データや検証報告書によれば、容疑者が銃砲所持許可を更新する際の手続において、精神状態の異変を直接示す医学的診断は提出されていなかった。正規の手続を経て手に入れた銃器が凶器へと変わったという事実は、銃器規制における審査基準のあり方に大きな課題を投げかけた。刑事責任能力を認める捜査当局の判断の裏には、計画的な銃器の準備や警察官襲撃の迷いなき行動パターンが存在していた。