杉田氏の強みは、常にデジタル空間での圧倒的な拡散力にあった。X(旧Twitter)での過激とも取れるメッセージ発信や、保守系インフルエンサーが集うYouTube番組への出演は、常に数万規模のエンゲージメントを獲得してきた。ネット上では「杉田氏こそが真の国益を守る防波堤」とする言説が連日飛び交っていた。
しかし、投開票の結果が突きつけたのは「デジタル・エコーチェンバーの限界」だった。アルゴリズムによって先鋭化した言論空間の支持は、投票所へ足を運ぶ一般の無党派層や中間層には届いていなかった。むしろ、過去の差別的とされる発言や強硬な主張の数々が、投票行動において強力な「忌避要因」として働いた。タイムラインの熱気と投票箱の中身の乖離は、現代の選挙戦における最大の教訓となった。