SNSやネット掲示板におけるファッションセンスの評判をリサーチすると、興味深い二極化が見受けられます。ライト層からは「私服が個性的すぎて理解が追いつかない」「仙人のような服を着ている」という驚きや戸惑いの声が上がる一方、ファッションエディターやクリエイター層からは「本質的なモードを理解している」「誰にも真似できない本物の洒落者」と絶賛されているのです。
このギャップが生じる原因は、日本のメンズファッションにおける「清潔感・量産型トレンド」の定石をあえて外している点にあります。一般的に好まれる細身のパンツやテーラードジャケットによるジャストサイズのスタイリングに対し、斎藤の装いは風をはらむゆったりとした布の重なりが主役です。
記者発表会やレッドカーペットなど公式の場でのコーディネートを現場観察すると、登壇時の歩行速度や立ち姿に至るまで、衣装のドレープが最も美しく見える所作を熟知していることが分かります。流行のアイテムをただ身につける「受動的なファッション」ではなく、衣服を通じて自己の哲学を提示する「能動的な表現」であるがゆえに、見る者の感性によって評価が分かれるのは必然と言えます。