あのおなじみの巻き方は、単なる偶然や思いつきから生まれたものではない。かつて若き日に絵画を学ぶためフランス・パリへ留学していた経歴を持つ彼は、現地の人々が冬の寒さを凌ぎつつ、実にさりげなく襟元を彩る姿に着想を得たという。首元の防寒という実用性と、顔回りを華やかに魅せる視覚効果。そのふたつを両立させる回答が、あの「ねじねじ」だった。
実は、普通に結び目を作ると生地が痛むうえ、首元がゴツゴツして重苦しく見えてしまう。そこで布地を緩やかにねじり合わせ、滑り止めのように絡ませる手法を生み出した。布地への愛着と、ミリ単位でシルエットを整える計算し尽くされた技術。バラエティ番組で見せるお茶目な笑顔の裏には、表現者としての徹底的な拘りが隠されていたのだ。