なぜいま、千葉県がこれほどまでにマグロ好きを惹きつけてやまないのか。その秘密は、太平洋に面した地理的優位性と、各地に根付いた歴史ある市場の存在にある。
水揚げされたばかりの鮮魚が集まる流通ルートが確立されており、余計な中間マージンをカットできる体制が整っている。そのため、通常なら一皿数百円、あるいは高級割烹で高額な値段がつく上質な部位が、信じられない価格設定で提供可能になるのだ。
現地を訪れると、カウンター越しに山盛りにされたマグロの桶が次々と運ばれてくる光景に出会う。赤身のさっぱりとした深いコク、中トロの絶妙な甘み、そして口の中でフワッと溶ける大トロの贅沢さ。それらを時間制限いっぱいに楽しめる満足感は、他の地域ではなかなか味わえない特権だ。