ポップカルチャーにおける花の描かれ方にも大きな変化が見られる。大ヒットを記録した映画『花束みたいな恋をした』では、日常の何気ないシーンに登場する花々が主人公たちの心象風景や時間の経過を象徴する重要なモチーフとして描かれ、若い層の間で花を日常に取り入れるムードを一気に高めた。
映像配信サービスの普及もこの流れを後押ししている。Netflixで配信中のカルチャー系ドキュメンタリー番組では、世界各地のトップフローリストたちが繰り広げる壮絶なコンペティションや、稀少な品種を求めて山奥を探索するプラントハンターの姿が密着取材されている。画面越しに伝わる情熱と美への執着は、観客に単なる鑑賞を超えた深い没入感を与え、花をめぐる文化的なリテラシーを底上げする原動力となっている。