ポップカルチャーの領域で大きな転機となったのが、Netflixが配信した映画『トールガール』のヒットだ。ハイスクールを舞台にしたこの作品は、高身長ゆえに周囲からの視線や自尊心の揺らぎに悩む主人公の等身大の葛藤を描き出し、世界中で空前の共感を呼んだ。
従来のロマンティック・コメディでは、主人公の身体的特徴がギャグの対象や欠点として描かれがちだった。しかし本作は、自己受容と他者との対話を軸に据えることで、ジャンルそのものの成熟を示した。さらに近年公開された舞台裏のドキュメンタリー番組などでも、若年層の多様なボディイメージを肯定する試みが相次いでおり、メディアの果たす役割はより多角的になっている。