紫陽花の剪定で来年咲かない悲劇を防ぐ!正しい時期と切る場所の鉄則

紫陽花の剪定で来年咲かない悲劇を防ぐ!正しい時期と切る場所の鉄則

紫陽花の剪定で来年咲かない悲劇を防ぐ!正しい時期と切る場所の鉄則の全体像を丁寧に掘り下げてご紹介します。

園芸相談窓口や植物園の育成相談において、毎年6月から7月にかけて圧倒的多数を占めるのが「アジサイの花が咲かない」という悩みです。その主因を調査すると、病気や日照不足ではなく、前年に行った剪定の失敗が全体の約8割を占めている実態が浮き彫りになります。

アジサイの多く(一般品種やガクアジサイ)は、「旧枝咲き(前年枝咲き)」という性質を持っています。春に咲く花は、前年の夏から秋にかけて作られた「花芽(かが)」が冬の寒さを乗り越えて開花したものです。植物ホルモンと日長・気温の変化によって、アジサイの茎の内部では8月下旬から10月にかけて花芽分化が進みます。この体内時計を無視して秋に枝を切り戻してしまうと、目に見えない花芽を物理的にすべて刈り取ることになり、翌春には「葉ばかりが生い茂る株」が完成してしまいます。

また、もうひとつの典型的な紫陽花剪定失敗原因が「切る深さの迷い」です。枝のどこにでも花芽がつくわけではなく、上部の充実した芽だけに花を咲かせる能力が備わっています。深く切り詰めすぎると、株自体は枯れなくても、栄養成長(枝葉を伸ばす活動)ばかりが優先されて生殖成長(花をつける活動)が完全にストップしてしまいます。

中島 亮太
著者

中島 亮太

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。