「たかが耳鳴り」と高を括る態度は危険極まりない。即座に受診すべき緊急度の高いサインを見極めることが極めて重要だ。もし耳鳴りに加えて、強いめまい、手足の痺れ、滑舌の悪さ、視野の欠損、あるいは激しい頭痛が伴う場合、単なる耳の疾患ではなく硬膜動静脈穿孔や脳腫瘍といった脳血管障害の可能性がある。この場合は速やかに脳神経外科を受診し、MRIやCT検査を受けるべきだ。
一方、めまいや脳神経症状を伴わなくても、急激に聞こえが悪くなった場合や片耳だけに症状が集中している場合は、一刻も早く耳鼻咽喉科専門医による精密診察を受ける必要がある。発症から時間が経過するほど、傷ついた聴覚神経の再生は困難を極める。