忙しい現代人の間では、「そもそも、ささみの筋は絶対に取らなければならないのか?」という疑問も浮上している。タイムパフォーマンス(タイパ)を突き詰める生活スタイルにおいて、下処理を省略できるならそれに越したことはない。
結論から言えば、料理の仕立てによって答えは分かれる。蒸し鶏にして細かく割くバンバンジーや、フードプロセッサーでミンチ状にしてつくねにする場合、筋取りの工程はほぼ無駄だ。フォークで肉を割く段階で太い筋は自然と取り除けるし、ミンチにしてしまえば口当たりに影響はない。一方で、ささみカツや天ぷら、一本丸ごとのソテーなど、肉にかぶりつく料理では筋取りを省くと決定的な食感の悪化を招く。自分の作るメニューに応じて「取る・取らない」を即座に判断することこそ、真のスマート調理と言える。