水道もガスもない山小屋での暮らし。携帯電話の電波すら怪しい環境で、彼が手にしたのは猟銃とナイフだった。世間は当初、その変貌を「都落ち」あるいは「奇行」と捉えたかもしれない。だが、そこにあったのは浮世離れした奇癖ではなく、自らの手で食糧を得て命と向き合うという極めて切実な生のリアリティだ。
自給自足生活の中で彼が見せたありのままの表情は、密着したドキュメンタリー映画としても結実し、観客に強烈なインパクトを与えた。文明の利便性を手放し、自然の厳しさに身を晒すことで得た野性味と研ぎ澄まされた洞察力。それが巡り巡って、彼の本業である演技の深みへと還流している。