かつての「セカンドバッグ」が与えていた野暮ったい印象。その最大の原因は、厚みのある無骨なフォルムと、ギラギラとした主張の強すぎる金具にあった。だが、ここ数年のプロダクトデザインは完全にそのイメージを塗り替えた。現在のトレンドは、極限までフラットに削ぎ落とされたマチと、建築的なソリッド感だ。
「手で持つ」という行為そのものをエレガントに見せる構造美。角のカーブ一つをとっても、ミリ単位で計算された幾何学的アプローチが採られている。レザーの質感も、テカテカとした光沢から、マットで手触りの良いベジタブルタンニンレザーや、最新のアップサイクルバイオ素材へとシフト。主張しすぎず、それでいて衣服と触れ合った時の立体感を際立たせる。「見せるための小物」から「身に纏う建築」へと、その立ち位置を変えたのだ。