かつてインテル・ミラノで世界最高峰のウインガーたちと渡り合った長友佑都。当時の爆発的なスピードを知るファンからすれば、あれから10年以上が経過した現在の姿は奇跡に近い。加齢に伴う筋肉量の低下や柔軟性の欠如は、スピードを武器とするサイドバックにとって決定的な致命傷となるのが常識だった。
だが、彼はその常識を嘲笑うかのように進化を遂げている。単に走り続けるだけではない。相手アタッカーとのデュエルにおける瞬発的なコンタクト、切り返しの鋭さ、そして90分間途切れない集中力。身体の「キレ」を維持するために、彼は従来の筋力トレーニングを全面的に見直し、関節の可動域と体幹の連動性を極限まで高めるメソッドを取り入れた。数字上の年齢が増えるごとに、彼の身体はより洗練された効率性を手に入れている。