エレナ・チャウシェスクの真実と銃殺刑|独裁と贅沢に堕ちた最期

エレナ・チャウシェスクの真実と銃殺刑|独裁と贅沢に堕ちた最期

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エレナを語る上で欠かせないのが、国家規模で行われた前代未聞のエレナ・チャウシェスクの学歴詐称事件です。正規の高等教育を一切受けていないにもかかわらず、彼女は「高分子化合物の世界的権威」「工学博士」の肩書きに病的な執着を示しました。

政権の威信を盾に、ブカレストの化学研究所の研究員たちに自らの名義で論文を執筆させ、1974年にはルーマニア科学アカデミーの正会員に強引に就任。国内外の学者たちに対しては、論文引用時にエレナの名を筆頭に記載するよう強制しました。外交訪問の際にも外国の大学や学術機関に対して名誉博士号の授与を執拗に要求し、これに応じない機関には外交的圧力をかけるなど、その虚栄心は留まるところを知りませんでした。

当時の研究員による手記や証言では、「彼女は化学式はおろか、基本的な専門用語の意味すら理解していなかった」と語られています。本物の研究者たちが投獄や左遷を恐れて沈黙を強いられる中、国家の科学研究予算はエレナ個人の名誉欲を満たすプロパガンダのために浪費され続けたのです。

木村 陽翔
著者

木村 陽翔

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。