芸の道を極める過程において、彼女の指針であり続けたのが師匠・北島三郎の存在だ。礼節を重んじ、一音たりとも妥協を許さないプロフェッショナリズム。師の厳しくも温かい薫陶を受け、彼女は単なる流行歌手にとどまらない骨太な表現者へと成長を遂げていく。
その実力は、日本の最高峰の舞台であるNHK紅白歌合戦への連続出場という形で結実する。通算7回にわたる大舞台での熱唱、さらには昭和の伝説的歌謡番組『演歌の花道』で見せた息を呑むような情景描写。セットの奥から一歩踏み出し、絞り出すように放たれた一節一節は、今なお語り継がれる名場面としてファンの脳裏に焼きついている。