なぜ今、世界中のプロデューサーたちがこれほどまでに「モテない女性」の物語に固執するのか。その裏には、既存のラブコメディというジャンルに対する視聴者の決定的な「飽き」が存在する。「イケメンと出会って綺麗になってハッピーエンド」という古典的なパッケージは、現代のリアルな恋愛観とは乖離しすぎているのだ。
恋愛至上主義が崩壊し、結婚や交際を人生の必須条件としない価値観が定着した現代。人々が求めているのは、恋愛に失敗しても、あるいは恋愛そのものを諦めていても、泥臭くたくましく生きる「等身大の主人公」だ。「失敗する権利」「冴えない日常を楽しむ権利」を肯定するストーリーこそが、今最も視聴者の感情を揺さぶる。