すべての発端は、何気ない日常の投稿に隠された「仕掛け」だった。SNSの投稿を縦に読むと特定のメッセージが浮かび上がるという、いわゆる「縦読み」の発見が、ネットユーザーたちの執拗な特定作業の引き金となった。互いのアカウントで奇妙に一致する言葉やハッシュタグは、瞬く間に「決定的な証拠」として拡散されていくことになる。
当時、この疑惑は単なる噂の域を出なかったものの、世間の詮索は止まらなかった。週刊誌やワイドショーがこぞってこの話題を取り上げ、ネット上の憶測は雪だるま式に膨れ上がった。客観的な事実関係が曖昧なまま、疑惑だけが一人歩きを始めるという、現代のネットリンチの典型例がそこにあった。