「タールが少ないから呼吸器への負担がない」という認識は、医学的な見地からは誤りです。グローが生成するエアロゾルを吸入することで、微小粒子状物質が気道から肺胞の奥深くまで到達します。これにより気道上皮細胞に酸化ストレスが生じ、慢性気管支炎や肺気腫のリスクを高める要因となることが国内外の呼吸器学会から指摘されています。
循環器系へのダメージも見逃せません。加熱式タバコに含まれるニコチンは、体内に吸収されると瞬時に交感神経を刺激し、急激な血管収縮と血圧上昇、心拍数の増加を引き起こします。
血管内皮機能の低下は動脈硬化を進行させ、狭心症や心筋梗塞、脳卒中といった生命に関わる疾患のトリガーになり得ます。「煙の臭いがしないから体に優しい」と思い込み、室内やデスクワーク中に連続して吸ってしまうチェーンスモークは、血管へ絶え間ない負担をかけ続ける極めてハイリスクな行為です。