所得税法の歴史的な改正によって年少扶養控除が撤廃されて以降、年収ごとの税負担率は大きく変化した。中高所得層を中心に、児童手当の受給額よりも所得税・住民税の負担増額の方が大きくなる「逆転現象」が発生したことは記憶に新しい。この構造的課題はいまだ完全に解決されたとは言えない。
控除廃止後の負担増に対処するためには、現行制度下で利用可能なあらゆる節税・控除手段を網羅的に把握することが不可欠だ。医療費控除、小規模企業共済等掛金控除(iDeCo)、ふるさと納税といった既存の仕組みをフル活用することで、課税所得そのものを圧縮する戦略が求められる。制度の復活をただ待つのではなく、自衛策を講じる姿勢が子育て世帯の家計防衛につながる。