映像作品の系譜もまた、ぬいぐるみのデザイン表現にダイレクトに反映されてきた。1977年に公開された名作アニメーション『くまのプーさん 完全保存版』の愛くるしいフォルムは、半世紀近くにわたりファンの愛玩基準であり続けた。しかし、実写映画『プーと大人になった僕』の登場は、その美意識に大きな波紋を広げることになる。
実写映画で描かれた、どこか使い込まれたボタンの目やアンティーク調の質感が、大人の部屋になじむシックなインテリアとして再評価されたのだ。配信サービスDisney+で作品を観返した視聴者が、劇中の哀愁漂うテクスチャーを求めて限定ショップへ足を運ぶ動きは、もはや一過性のブームにとどまらない。