「新紙幣に切り替わってお札のサイズが変わったのでは?」と感じる方もいますが、結論から言うと、新札と旧札で寸法自体の違いはありません。
具体的には、渋沢栄一の1万円札の寸法は福沢諭吉券と同じ76mm×160mm、津田梅子の5000円札の大きさも樋口一葉券と同じ76mm×156mm、そして北里柴三郎の1000円札のサイズも野口英世券と同じ76mm×150mmです。サイズ規格を変更してしまうと、日本全国に数十万台存在するATM、自動販売機、両替機、レジ釣銭機などのハードウェアを全面改修・交換しなければならず、天文学的な社会コストが発生するためです。
一方で、新紙幣の大きさ比較において寸法は据え置きながらも、識別性を飛躍的に高める新技術が多数導入されました。
第一に、指感触で識別するための「深凹版印刷による触覚マーク」の配置変更です。従来のすかし部分だけでなく、券種の端部分に斜線パターンを凹凸印刷で配置し、金種ごとに位置を変えることで指先での識別が格段に容易になりました。第二に、額面数字のフォントサイズが大幅に巨大化され、高齢者や外国人でも一目で金額が認識できるデザインへと進化を遂げています。