大手Q&AサイトやSNSのコミュニティを調査すると、「嘘だと分かっていても、もし本当だったら怖いから転送してしまった」「友人を助けたい一心で回した」という投稿が散見されます。チェーンメールを回してしまう人間心理には、明確な3つのトリガーが存在します。
第1に恐怖回避の心理です。「回さなければ身内に不幸が起きる」「今夜あなたのベッドの下に現れる」といった不条理な脅迫に対し、論理的にはあり得ないと理解しつつも「万が一のリスクを数百円や数十秒の労力でゼロにできるなら」と自己防衛的に転送を選んでしまいます。
第2に善意の暴走(利他性の悪用)です。「〇〇ちゃんの手術費用が必要です」「珍しい血液型の輸血が足りません」「〇〇警察からの緊急防犯アラートです」といった内容は、親切心や正義感の強い人ほど「周囲に知らせてあげなければ」という使命感から無批判に拡散役を買って出てしまいます。
第3に同調圧力と連帯感の確認です。特に若年層のグループチャットにおいて「本当に友達なら回して」「親友3人に送らないと友情が切れる」といったメッセージは、コミュニティからの疎外を恐れる心理を巧みに突いてきます。
現在流通している代表的なチェーンメールの例文パターンには、以下のような典型例があります。
【恐怖・脅迫型】
「これは〇〇年に亡くなった少女の怨念です。このメッセージを読んだ人は、今夜12時までに7人の友達に転送してください。転送しなかった〇〇県の男子中学生は翌日事故に遭いました。止めると必ず不幸が訪れます」
【善意・人助け型】
「大至急拡散希望!現在、〇〇病院に入院中の5歳児が特殊な血液(Rhマイナス)を必要としています。このメッセージをできるだけ多くの人に回してください。あなたの1タップが尊い命を救います」
【幸福・金運・キャンペーン型】
「奇跡のエンジェル画像です。この画像を10分以内に5人に共有すると、3日以内に臨時収入が入ります。逆に途中で消去すると金運が一生逃げていきます」