かつて環境省が旗振り役となって始まったクールビズ運動。当初は男性のノータイ・ノージャケット化が議論の中心だったが、今やフォーカスは女性のワークウェアへと急速にシフトしている。異常気象が日常化するなか、アパレル産業は「耐暑性能」と「フォーマル度」の再定義を迫られた。
冷房の効きすぎた室内と、灼熱の屋外との往復。体温調節の難しさは自律神経を直撃する。だからこそ、ただ薄いだけの生地では通用しない。通気性を確保しつつ冷房冷えを防ぎ、なおかつ取引先への敬意を損なわない絶妙なバランスが求められる。この極めて日本的なビジネスカルチャーの狭間で、夏スーツのイノベーションが花開いた。