ネット上では時折、「無料で入れる名園リスト」や「格安で楽しむ裏ワザ」といった情報が拡散されますが、これらには注意が必要です。近くの日本庭園無料開放の多くは、自治体の「みどりの日」や「都民・市民の日」などに限定されており、当日は通常の3倍から5倍の来園者が殺到します。静寂や風情を期待して訪れた場合、混雑によって本来の魅力を体験できないという本末転倒な事態に陥りがちです。
また、国営公園名勝庭園イベント情報や近くのライトアップ夜間庭園に関しても、ネットの宣伝写真と実際の観覧環境には差が生じます。夜間ライトアップは幻想的な美しさを誇る反面、足元の視界が制限されるため、三脚使用禁止エリアでの撮影トラブルや安全確保のための待機列が発生します。公立・私立を問わず、庭園の運営側は安全と景観保護のために厳格なルールを設けています。
海外の著名な植物園であるMissouri Botanical Garden(ミズーリ植物園)の利用規約や公式発表資料を見ても、「すべての来園者が庭園体験を等しく享受できるよう、他者の権利を尊重すること」が強く要請されており、不適切または他者の鑑賞を妨げる迷惑行為に対しては退園を求める厳格な運営姿勢が明記されています。国内の歴史的庭園や自然保護区においても同様であり、景観維持のための入場料は「自然と文化財の保護費用」としての側面を持っています。安易な無料志向よりも、適切な維持管理費を支払って質の高い環境を享受する姿勢こそが、結果として最高の庭園体験へと繋がります。