ノネコ問題の本質は、「野生動物としての猫をどう排除するか」ではなく、「人間が持ち込んだペットをいかに山へ流出させないか」という飼養管理の責任問題です。
市街地で行われている「TNR(Trap:捕獲、Neuter:不妊手術、Return:元の場所に戻す)」活動や「地域猫活動」は、住宅街のノラネコの過剰繁殖を防ぐ手段として一定の成果を上げています。しかし、森林と集落が隣接する地域では、屋外に放し飼いにされた猫や給餌場に集まるノラネコが山林へと移動し、新たなノネコ化を招くリスクが指摘されています。
山林での捕獲だけを続けても、市街地から供給される猫が後を絶たなければ問題は解決しません。現在では、山林と集落の境界(バッファーゾーン)でのモニタリング強化とともに、以下の対策が一体となって進められています。
・完全室内飼育の義務付けまたは徹底推進
・未避妊去勢個体の屋外遺棄防止
・無責任な野外給餌の制限と適正管理