組織のトップ同士の立ち位置も、一般に混乱を招きやすいポイントだ。警察庁のトップは「警察庁長官」、警視庁のトップは「警視総監」と呼ばれる。序列としては、全国の警察機構の頂点に立つ警察庁長官が実質的な最上位となる。ただし、警察庁長官という役職には警察官としての階級が適用されない。警察法上、階級を持つ全警察官の中で最高位に位置するのは警視総監である。
警察庁長官は国家公務員としての警察行政全体の指揮権を握り、警視総監は東京都内で動く数万人の警察官に対する直接の指揮命令権を持つ。国家組織のトップと、国内最大規模を誇る実働部隊のトップという、それぞれ性質の異なる強い権限を分担しているのが特徴だ。