武内享の私生活において、最大の試練となったのが2015年に起きた長男の逮捕劇でした。当時高校生だった長男が大麻取締法違反の容疑で逮捕され、その後、次男の関与疑惑も報じられるなど、連日ワイドショーで大きく取り上げられました。有名芸能人の二世による薬物事案として世間からの激しい批判が集中する中、武内享が取った対応は極めて異例のものでした。
事件発覚直後、彼は事務所や弁護士のテンプレートのような文面ではなく、自身の公式ブログに長文の声明を投稿しました。そこには、親としての監督責任を一切言い訳することなく全面的に認める言葉が並んでいました。「息子のしたことは許されることではない」「父親である俺の責任だ」「どんな批判も真正面から受け止める」という飾らない生の告白は、単なる謝罪を超えて世間に大きな衝撃を与えました。
警察の捜査にも全面的に協力し、過剰な保身に走ることなく父親としての責任を果たそうとした彼の姿勢は、事件の重大さを踏まえつつも「逃げない親の姿」として一定の理解を集めました。その後、家族と真摯に向き合い、時間をかけて信頼関係を再構築してきた経緯も、折に触れて自身の言葉で語られています。家族という最も複雑な人間関係の崩壊危機にあっても、武内享は己の信念を曲げずに泥水をすする道を選びました。