「半グレ」という呼称は、ノンフィクション作家の溝口敦氏が2010年頃に使い始めた造語が定着したものです。「半分グレている」「暴力団(黒)と一般社会(白)の中間に位置するグレーゾーン」という意味合いが込められています。徒党を組んで暴行や恐喝を繰り返す一方、表向きは一般企業の経営者や飲食店オーナーを装うなど、合法と非合法の境界線を巧みに行き来する特徴を持っています。
その源流を遡ると、1990年代から2000年代にかけて名を馳せた暴走族グループに行き着きます。代表格として知られるのが「関東連合」OBグループや、中国残留孤児の2世・3世を中心に結成された「怒羅権(ドラゴン)」です。少年院や暴走族時代の強固な上下関係をベースに結託した彼らは、六本木や歌舞伎町といった大繁華街に進出し、瞬く間に裏社会での存在感を強めていきました。
事態を重く見た警察庁は2013年、従来の暴力団の枠組みには収まらないものの、集団的・常習的に暴力的不法行為を行うこれらの勢力を「準暴力団」と定義しました。明確な組事務所や組織規約を持たなくても、警察当局による重点的な情報収集と取り締まりの対象として位置づけられたのです。