編成やスタイルの多様化も、現在のロックシーンを語る上で欠かせない醍醐味です。とりわけ、必要最小限の音数で極限のダイナミズムを生み出すスリーピースバンド人気は根強く、10-FEETやWANIMA、My Hair is Badのように、3つの楽器と歌だけでアリーナクラスを熱狂させるアクトの存在感は圧巻です。音の隙間をグルーヴで埋めるスリリングな緊張感は、スリーピースならではの特権と言えます。
一方、表現の幅を飛躍的に押し広げているのが女性ボーカルロックバンドの躍進です。繊細なシューゲイザーサウンドと文学的な世界観で海外からも高い評価を受ける羊文学をはじめ、キャッチーなガレージポップを武器にするChilli Beans.、卓越したメロディセンスで支持を集めるSHISHAMOなど、従来の枠組みに囚われない自由なアプローチが際立っています。
また、バンドの顔であるギターボーカル代表曲に注目すると、UNISON SQUARE GARDENの「シュガーソングとビターステップ」やASIAN KUNG-FU GENERATIONの「リライト」のように、歌いながら超絶技巧のギターリフを弾きこなすフロントマンの存在が、多くのキッズにとって憧れのアイコンとなっています。演奏の難易度とポップネスの高次元での両立は、近年の邦楽ロックにおける際立った特徴です。