かつてレトロカルチャーは、若者にとって単なる「エモい背景」や写真映えの対象に過ぎなかった。しかし今、その潮流はより深い「文化の継承」へとフェーズを変えている。
高齢化に伴い、全国で長年愛されてきたスナックの閉店が相次ぐ中、空き店舗をリノベーションして新たな息吹を吹き込む若手オーナーや、先代ママの元で修行を積み「チーママ」としてカウンターに立つ20代・30代が増加している。彼らが惹かれているのは、小綺麗なカフェやバーにはない、人と人との「濃密な関係性」だ。
昭和から続く空間の文脈を尊重しながら、決済方法をキャッシュレスに対応させたり、クラフト酒を取り入れたりと、伝統と現代の感覚を巧みに融合させる。懐古趣味で終わらせないアップデートが、スナックという日本独自の業態を未来へと繋いでいる。