検索エンジンのサジェストに「福岡歯科大学 やばい」と表示される背景には、大学の内情や歯科業界全体の構造変化を知らない層による過剰な反応が存在します。取材とデータ分析を進めると、この言葉が指し示す要因は主に3点に集約されます。
第1の要因は、国家試験の合格率推移に伴う進級基準の厳格化です。厚生労働省が歯科医師の過剰供給を抑制するため国家試験の合格基準を引き上げて以降、全国の私立歯科大学では「国試に受かる見込みのない学生を卒業させない」方針が定着しました。同大学でも一定の学力に達しない学生への進級留め置きが発生し、SNSや匿名掲示板で「進級が厳しすぎてやばい」という悲鳴が投稿された経緯があります。
第2の要因は、私立歯学部特有の莫大な学費負担です。一般学部とは桁違いの学費がかかるため、経済的なプレッシャーから中退を余儀なくされるケースがネット上でセンセーショナルに語られる傾向があります。
第3の要因は、西日本における私立単科大としての独自の立ち位置です。総合大学のような華やかなキャンパスライフを期待して入学した学生が、1年次から始まる専門基礎科目と実習漬けの毎日にギャップを感じ、「想像以上に過酷でやばい」と漏らすケースが散見されます。実態は経営破綻や教育崩壊といった類ではなく、医療人育成のための過酷なスクリーニングに対する反響が独り歩きしたものと分析できます。