NMB48における「キャプテン」という役割は、単なるポジション名にとどまりません。それはグループのアイデンティティそのものを体現する重責です。歴代のグループキャプテンがどのような経緯で就任し、何を遺したのかを振り返ります。
初代キャプテンを務めた山本彩(1期生)は、圧倒的なパフォーマンス力、歌唱力、そして誰よりもストイックな姿勢でグループを牽引しました。結成当初から「NMB48の顔」として先頭に立ち続けた彼女は、AKB48の選抜総選挙でもトップ争いを演じる傍ら、劇場公演の手を抜くことは一切ありませんでした。自らの背中で後輩たちにプロフェッショナリズムを示し続けた山本彩のスタイルは、現在に至る「難波=パフォーマンス重視」というパブリックイメージを決定づけました。
そして2018年、山本彩の卒業コンサート『SAYAKA SONIC』で2代目キャプテンに指名されたのが小嶋花梨です。当時、研究生から昇格して間もない5期生の抜擢は、ファンのみならずメンバーの間にも大きな衝撃を与えました。山本彩が指名した決定的な理由は、「グループを心から愛し、誰よりも客観的にNMB48の未来を考えて行動できる情熱と俯瞰力」でした。埼玉県出身でありながら単身大阪へ飛び込み、ファン目線とメンバー目線の双方を併せ持っていた小嶋は、就任直後から持ち前の対話力で先輩・同期・後輩の壁を取り払い、数々の逆境を乗り越える推進力となりました。