二人の関係の原点は、1980年代初頭の新日本プロレスに遡ります。1977年に入門した前田日明は、早くからその類いまれな体躯と格闘センスで将来を嘱望される存在でした。一方、1980年に入門した高田延彦にとって、前田は道場で寝食を共にし、技術を叩き込んでくれた頼れる直属の兄貴分でした。
新日本プロレスのストロングスタイルに疑問を抱き、よりリアルな格闘路線を模索した前田が1984年に第1次UWFへ身を投じると、高田も呼応するように新日本プロレスからUWFへの移籍を決断します。この時期の二人は、アントニオ猪木という巨大な壁に立ち向かう同志として、固い絆で結ばれていました。
一度は新日本プロレスへUWF軍としてUターン参戦し、伝説の「新日本対UWF」対抗戦でマット界を席巻した後、1988年に旗揚げされた第2次UWF(新生UWF)では、社会現象と呼べるほどの大ブームを巻き起こします。前田が絶対的なエースとして君臨し、高田がそれに次ぐ若き象徴としてリングを牽引していたこの時代こそ、二人の関係が最も良好だった黄金期でした。