燈籠が海を渡る傍らで、打ち上げ花火のカウントダウンが始まる。紀北町の夜空に打ち上げられる花火は、単なる背景ではない。大燈籠の動きと完全に同期された光の演出が施されているのだ。
長島港の防波堤から次々と放たれるスターマインや尺玉が、暗闇を破って爆音とともに炸裂する。特に圧巻なのは、海面すれすれで開花する水中花火和大燈籠の競演だ。黄金色の光の粒子が海面に散らばり、大燈籠のシルエットをドラマチックに描き出す。耳をつんざく炸裂音と身体を揺らす振動。視覚だけでなく、全身の感覚を揺さぶる体験がそこにはある。