布引の滝とおんたき茶屋の結びつきは極めて古く、そのルーツは明治元年(1868年)にまで遡ります。神戸港の開港とともに歩みを始めたこの茶屋は、かつて神戸を訪れた多くの文人墨客や外国人居留者たちを迎え入れてきました。
店舗が建つのは、落差43メートルを誇るおんたき茶屋・雄滝の滝壺を見下ろす絶妙な崖上です。平安時代の歌人・在原業平が和歌に詠み、多くの古典文学にも登場する名瀑を、これほど間近かつ優雅に眺められる場所は他にありません。
長きにわたり幾度もの風水害や時代の変遷を乗り越え、昔ながらの木造建築の温もりと風情を今に受け継ぐおんたき茶屋の歴史そのものが、神戸の貴重な生きた文化遺産といえます。