2002年にダンス&ボーカルグループ「BOYSTYLE」のメンバーとしてデビューした村川絵梨は、早々にその卓越した存在感を示した。彼女の名を全国区に押し上げたのは、2005年に放送されたNHK連続テレビ小説『風のハルカ』である。当時、弱冠17歳でオーディションを勝ち抜き、健気で爽やかなヒロイン・水野ハルカ役を熱演。視聴者の心をつかみ、「国民的清純派女優」としての地位を確立した。
しかし、朝ドラヒロインという栄誉は、時に若い役者にとって強固な「黄金の檻」となる。爽やかで清潔なイメージが固定化されるほど、演じられる役柄の幅は限定されていく。20代半ばを迎えた村川は、自らの内に秘めた豊かな感情や、人間のドロドロとした情念、大人の魅力を表現したいという強い渇望を抱くようになった。
彼女が選んだのは、従来の安全な枠組みに安住することではなく、自らの身体と感情を露出させて挑む「大人の表現」への挑戦であった。この選択こそが、後の彼女のキャリアを決定づけることになる。